「がんばりやさん」のあなたへ
「がんばりやさんだから」
最初に言われたのはいつだっただろう。
気が付いたときには、ほとんどの大人にそう言われてきたような気がする。
自分では特別がんばっているつもりはなかったけれど、
あまりにも色んな人に言われるから
いつからか、そうやって言われるのが嬉しくなっていた。
もっとそう言って欲しくて
さらに頑張る。そして、またさらに頑張る。
そうやっていつの間にか
「頑張らないとダメなんだ」と思うようになっていった。
頑張らないと、みんなが離れていってしまうような気がして。
そうやって私の"がんばりやさんレベル"は、
どんどん上がっていったけれど、
身体や心はいつも、悲鳴を上げていた。
がんばれることは、素晴らしいこと。
だけど、
『大丈夫?』
そんな風に自分を気遣ってくれる人の想いを
受けとることができないほど、頑張る必要ってあるのかな。
1日の中で1度も「ありがとう」と思えなかった。
それがわたしの頑張りすぎのサイン。
今、「がんばりやさん」だった私は、もういない。
でも、周りは何も変わらない。
むしろ、がんばりやさんだった頃より、穏やかで優しい時間が流れているような気がする。
だからね、そんなに、がんばらなくてもいいんだよ。