「最悪なこと」との付き合い方
1人の生徒が塾を辞めた。
おそらく、私が原因になってしまった。
初めは素直に悲しかったし、自分を責めた。
それからしばらくすると、自分を守ろうとして、その生徒を責めたり、あれこれ言い訳を探してみたりした。
上司から何と言われるのか不安で、上司と一線を引こうとしたりもした。
「やっぱり私はダメなんだ」と自分の無能さを責め、いっそのこと「すべてやめてしまいたい」とまでも思った。
色んな感情が身体をぐるぐる回っている。
けど、全部それでいい。
起こった事実も、それに感じたことも、そこにあった想いも全て。
「今」の私に必要だったことだから。
良くも悪くも、人の心に大きな影響を与えてしまうこと。
自分のスキル不足。
私が願うこと、目指すもの。
こんな未熟な私でも必要としてくれる人がいること。
私のことを考えながら、話をしようとしてくれる上司がいること。
働く環境をつくってくれるみんながいること。
やっぱり、すごくありがたいし、幸せだと思う。
そして何より、これらに気付くきっかけをくれた生徒に、感謝したい。
「最悪なこと」なんて、そりゃ起きないほうがいい。
それでも、起きてしまったときは、哀しみ、悔しさ、憤り、不安、恐怖。そんなとことんネガティブな感情を味わいつくしながらも最後は、必要なことだったと、その「最悪なこと」に感謝していけたらいい。
私は一気に前向きになんてなれないし、どんどん失敗しよう!なんて素直には思えない。だから、そうやって何か失敗をして「最悪なこと」に出逢う度、少しの傷を残したまま、それでも「ありがとう」って生きていきたいと思う。
まだまだ成長したい。
人間的にもっとも幅と深みのある人に。
ありがとう。そして、ごめんね。