月曜日が好きな理由
月曜日の授業が好きだ。
それはこの日の生徒が2人とも「私」を指名してくれているからだし、
通常1対3の授業が1対2で、そのおかげで2人にじっくり向き合えるから。あと、授業のためだけに夜道を出勤するというのも、なんだか非日常な感じがして好き。
学生時代、アルバイト先の塾で、生徒をレベル分けし、そのレベルによって出す宿題を決めるという指導マニュアルに激しく反発したことがあった。
だからこそ、募集要項にあった「マニュアルはありません」の文字に惹かれて、今の塾を選んだのかもしれない。
学校では"劣等生"とされていた子たちの話を聴くのが好きで、「どうしたいのか」「どう思っているのか」を聴けば聴くほど、その考えの深さに驚き、そして何より、目の前の子たちが秘めている人としての可能性に胸が高鳴った。
そして今、それが1つの仕事になっている。
月曜日が好きなのは、そんな過去や現実がどれだけありがたいことなのか、そしてそれがどれだけ今を創っているのかということを、1番実感できるからなのかもしれない。
あのマニュアルへの反発があったからこそ、今の塾の扉を開くことになったわけだし、あの頃、胸の内を明かしてくれたあの子たちがいたから、それを1つの仕事にしたいと思ったし、そしてそれを仕事として任してくれる環境に出逢えたからこそ、今こうして働けている。
楽しいことばかりでも、順風満帆な人生でもないけれど、それでも何一つ無駄なことなどなかったと、心から今はそう思う。
あの頃、描いていた理想は、いつの間にか現実になっていたし、なんだか、きっとこれからもそうなっていくような気がしている。
そんなことを思わせてくれる月曜日が、やっぱり私は好きだ。