のっと ばっど らいふ

「最高」を目指すのをやめたら、「悪くない」毎日が待っていた。

小さな大人たちへ

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『もう受験なんて、やめたい』

 


ほとんどの塾がキャッチコピーに使っている「勝負の夏」なんて言葉はあまり好きではないのだけれど、いよいよ受験というものが現実味を帯びてきて、高3から受験生へ、生徒たちの心が慌ただしくなる季節がやってくる。
来週からは、夏期講習も始まる。

 

そんな季節だからこそ、後ろ向きな発言を繰り返す子もいれば、
「今は、やるしかないんですよね」そう自分に言い聞かせながら進もうとしている子もいる。多すぎる選択肢に悩みながらも、1つずつ決断していく子もいる。もちろん、前向きにどんどん進んでいく子だっている。

 


同じ受験生でも、色んな子たちがいる。
そうやって色んな受験生たちが集まってくる場所が今の私の職場だ。
ここにいられること、色んな受験生たちの想いを聴けること、それをこうしてゆっくりと消化していけること、すべてがありがたい。

 


大学全入時代」なんて言われるようになってしばらく経った今、ほとんどの高3生にとって「大学に入る」ことは当たり前。それでもこの間までは、ただ高校生であればよかったのに、3年になった途端急に「将来を決める」ことを求められるわけだから、当然、色んな反応があっていいと思う。

 

辞めたいと、逃げたいと、思うことも自由だ。

 

誤解を恐れずに言うのであれば、だって自分の人生なのだから。

 


自分の人生なのだから、ここからどうしていくのは自分で決めるべきことだし、大学受験はそうやって自分で決める力という経験をするためのいい機会だと私は思っている。

 

そして何より、17・18歳の子どもであろうとも、そうやって未来を切り拓いていく力はきちんと持っている。いつだって答えは、自分の中にある。
塾講師として、教育する側という立場にあると、ついついそれを忘れてしまい、あれこれ手や口を出してしまいそうになるけれど、やっぱり私は子どもたち自身がもつ可能性を、その力を信じていたいと思う。

 

手出しも、口出しもしない。
ただ中立な立場で、話を聴き、想いを受けとめ、現実や選択肢を示し、本人たちが自分で決める"きっかけ"でありたいと思う。

 

そして、どんな選択であろうとも受けとめ、寄り添い、見守り続けていきたい。今はまだ、不安でいっぱいの生徒たちが、自分で決めるということを経験し、ひと周りも、ふた回りも、大きくなった姿を思い描きながら。

 


「あなたなら、きっと大丈夫」

 

 

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