好きだった人
昔好きだった人のことを
思い出すと
「優しくなかった」
「自分勝手な人だった」
「嘘つきだった」
なんて、そんな言葉はいくらでも溢れ出るのに
その度に
まだ嫌いになれてないことを
思い知らされる。
もう好きではないけれど
まだ嫌いになれない。
そんな人。
あなたに伝えたい言葉
最後にちゃんと
その言葉を伝えたのは
いつだっただろう
近づけば 近づくほど
なかなか言葉に出来なくなって
いつしか飲み込むことさえ
なくなっていった
そんなあなたにだからこそ
本当はちゃんと伝えたい言葉
今日こそ
今日も
明日も
明後日も
これからはずっと伝えよう
『ありがとう』
名前のない想い
少し心が疲れた日。
そんなとき、私を包んでくれる懐かしい温もり。
君は、本当に不思議な人だった。
出会いは、最悪。
すかした態度が気に入らなくて、出会ったその日に大喧嘩をしたはずなのに、気が付けばいつも私の隣には君がいた。
それからずっと
何をするわけでも、何を話すわけでもない。
君は、ただ私の隣にいた。
よくあるドラマと違うのは、君の笑った顔はいつもにやついていたし、話すことは意味不明。どんなに一緒に時間を過ごしても、何を考えてるのかさっぱりわからなかった。もちろん、優しい言葉なんて1つもかけてくれなかったけど、つらいときや悲しいときはいつも、不思議と隣に君がいた。
どうして君があんなに、私の隣にいてくれたのかは今でもわからない。
けど君はいつも、私の心を包んでくれた。
薄暗い夜に静かに輝く月明かりのように。その光に温度はないはずなのに、それは不思議と、どんな光よりも温かかった。
君と離れてずいぶん時間が経つけれど、私は今でも時々、あの温もりを思い出す。
きっとそれは、これからも変わらない。
恋でも、愛でもない。
名前のない、けれど大切な大切な想い出。
雨の日の君との思い出なんて、ちっとも覚えていないのに、
不思議と雨が降ると思い出す、そんな想い出。
生きる世界
もし君が
今、生きている世界に
うんざりしているとしたら
今、見てる世界が全てじゃない。
生きる世界なんて
いくらでも変えられる。
だからこそ
大切なのは「自分がどんな世界を生きたいか」なんだ。
「私も」の怖さ
仲間や同じ意見の人がいると
確かに心強いけれど
「私も」ばかりで
「私は」が言えない
そんな世界って、
本当に正しいのかな?
少なくとも私は、
ちゃんと「私は」って
言える人でありたいと、思う。
始まりの日
今日もまた1日が始まる。
気合いが入っている人もいれば
なんとなく嬉しそうな人
昨日と何も変わらない人もいる。
色んな始まりの日があって
そこに正解も不正解もない。
今日という日を
あの人がどう迎えているのか
どう迎えたかったのかなんて
私にはわからない。
決して交わることのない世界。
でもそれでいいんだと思う。
あの人にはあの人の
私には私の
始まりの日があって
それでいいんだと思う。
誰 か
僕らはいつも
実態のない誰かの目を気にしていて
いつのまにか
そんな誰かの意見を
みんなの意見だと錯覚する。
そうやって
誰かというみんなを創り出し
そんなみんなに
僕の知らない誰かは
怯えながら生きている。